結婚する前は、キリギリスのように歌って、飲んで暮らしていた。
結婚して、急にアリのような気分になって、家計管理やら、将来必要なお金の計算やらしてみたら、「・・・って、全然、足りない!」と驚愕したけど、まぁそりゃそーだ。今まで好き勝手に遊んで暮らしていたんだから。
考え始めると暴走する傾向がある。老後や介護の心配までし出して、夫に話すも「まぁ、今からそんなこと考えてもなぁ。なんとかなるやろ。」って、ぜんぜん埒が明かない!! ・・・でも、まぁそりゃそーだ。私が彼につけていたあだ名は「暖簾に腕押し」なんだから・・・。
あれから20年以上、結婚後の生活には気が遠くなるぐらい色々なことがあったけれど、時代や内容を変えながら、結局は上記と同じやりとりをエンドレスで繰り返している気がする。
だから、先日、この記事を見たときの、デジャブ感ったらない。
■大変困ったときに効く「一休さん」の言葉-“真剣”に生きることの重要性(DIAMOND ONLINE)
一休さんは「この先どうしようもなくなって大変困ったときにこの手紙を開けなさい」という遺言を残し、亡くなったそうな。
それから数年後、お寺が大変な危機を迎えたので、一休さんの手紙を開けてみると・・・
「大丈夫。心配するな。何とかなる。」
と書いていた、というエピソードである。
瞬時に、「うちのダンナかよ!」と突っ込みましたとも。
記事には、「深刻」と「真剣」が明確に違うことにも触れている。今なら、あぁ、私っていつも「深刻」だったんだなぁと、わかる。
●深刻・・・自分にコントロールできない事や未来の事など、さまざまな雑念にとらわれながら生きること ●真剣・・・いま目の前の自分にできることに集中して生きること |
この考え方、最近、あちこちで目にする、「マインドフルネス」とイコールなんですね。
・・・って、これじゃあまるで、夫が20年以上も前から悟っていたみたいで、なんだか解せぬ。
それに、心配症によってリスク管理をちゃんとしているおかげで、仕事では結構役にたっていることが多いし。「目の前のことだけ一生懸命やっていればいいんだよ~♪」と歌って遊んでいる適当なキリギリスを想像すると、本当にそれでいいのか?!と全身全霊で突っ込みたくなる。
私なりに解釈すると、「未来のことは考えなくて良い」ということではなく、
「未来の備えも必要だけど、全部に備えられるわけじゃない。
今できることに集中する。もし何か起きても大丈夫、何とかなるから心配するな。」
ということだろうなぁ、と思う。
しつこく、ほんとに何とかなるんかーい・・・とも思うけど、土壇場になると急に開き直って「やるしかないでしょ。」と底力みたいなもの出す自分を覚えてもいる。
心配するな、わたし。
大丈夫。何とかなる。